Milと0

ダンディな人を求めて30歳で日本を旅立ち、ジョージクルーニー夫と出会いメキシコに落ち着く。メキシコ生活8年目。

メキシコで採れる天然石・Malaquita

石好きですが、天然石よりも人類のロマンを感じさせる火山石や地層に惚れ惚れします。そのため石のアクセサリーを購入しようと思ったことがありませんでした。 

出会いは突然。RomaNorte散歩をしていた時に、偶然入ったお店で気になるネックレスと出会いました。以前紹介したメキシコドメスティックファッションブランドへの好奇心がまだ熱く心に留まっていることもあり、このアクセサリーにビビっと来たのでしょう。

nicovida.hatenablog.com

メキシコ文明の仮面にも出てくる“緑色の石” 

お店のお姉さんに「この緑色の石はマヤ文明から使われているんだよ。」と言われ、確かにテオティワカンチェチェンイツァで見たことがある馴染みのある石だと思いました。メキシコの石のアクセサリーいいのでは!と即思い着けてみると、長過ぎて購入を諦めました。しかし夜になっても忘れられず、翌日インスタで直接ブランドに問い合わせると私の求める長さで作ってくれることになりました。やったー! 

そもそもあの緑色の石は何なんだろうか…と。世界史はすっかり忘れていますが、台湾で衝撃を受けた世界4大美術館のひとつ国立故宮博物院で見た“緑色の石たち”(本当にこの美術館は凄かった!)に加え日本でも古代からある“勾玉”。そのイメージから“翡翠”だと勝手に思い込んでいました。翡翠の産地を調べると現在はメキシコにはなくお隣のグアテマラでは採れるそう。マヤ文明だから有り得るかなと思いましたが、どうもしっくり来ません。ブランドに確認したら、その石は“Malaquita”という石とのこと。(ちなみに翡翠アステカ文明の時に仮面に使用されていた。) 

Malaquita・マラカイト(和名:孔雀石) 

調べて写真を見てみると翡翠よりも深緑色で透明感がなく全く違う石だと分かります。(無知な私の言い訳:購入ネックレスはとても小さい粒から構成されております。) 

しかも名前がMala(悪い物)をQuitar(排除する)。文明の中を生きてきた石の名前だとまず思いました。1994年にパレンケ遺跡で見つかった有名な赤い女王の仮面もこの石が使われています。パカル王妃が使用していたものと推測され7世紀後半のマヤ文明のもの。現在日本で開催されている「古代メキシコ展」(東京国立博物館)でこの作品を直接観ることが出来ます。 

mexico2023.exhibit.jp

主産地はアフリカ諸国、イギリスやフランスのヨーロッパ諸国や中国、メキシコなど多くの地域で採掘されています。クレオパトラがアイラインに使っていたという都市伝説が生まれるくらい古代から多くの地域で価値を見出されている天然石のようです。石の知識が全くなかったけれど、天然石の世界の奥深さに惹かれ始めました。 

天然石にはそれぞれ石言葉があり、世界中でも宝石としてだけでなくパワーストーンとしての価値を得ています。マラカイトの石言葉は名前の通り“魔除け”や“癒し”“洞察力を高める”など。私はあまり占いやスピリチュアルなものに左右されないタイプではありますが、古代より今も人が変わらずに自然への祈りをモノに託していることに気付かされます。自然を前に人間は祈らずにはいられません。日本でも感じた伝統があるので記事貼らせて頂きます。 

nicovida.hatenablog.com

どんなものでもモノに自分の願いや念を込めると、無くした時や壊れた時に物質の価値以上のものを失うものが嫌なので基本願いは込めないように心掛けています。と言いながら父親から譲られた器たちはめちゃくちゃ想い込めちゃっています、笑。そして今回調べてみて、より一層このネックレスをいいなと思ったのは事実。メキシコ産でオシャレなもので更に魔除けしてくれて更に癒しを与えてくれるなんて、買うしかない!って思ってしまいました。