Milと0

ダンディな人を求めて30歳で日本を旅立ち、ジョージクルーニー夫と出会いメキシコに落ち着く。メキシコ生活10年。

2026年初旅でBacalar・バカラルへ行ってきた②

バカラル旅行の残りの旅記録。自然がノスタルジックで最高。

nicovida.hatenablog.com

La Rápidos de Bacalar

前日にまずはここに行こうと決めて、ホテルから車で20分。入場料1人200ペソ。透き通った川は緩やかな流れで天然の流れるプールといったところ。救助用ベストを着用後入水したら浮いてただ水の流れに乗って楽しむだけ。青い空に青い川、違う青色の景色が素晴らしくて本当に気持ちよかった!大オススメ!

ここは世界最古の生物と言われるストロマトライトがある自然スポット(写真のクリーム部分)。しかし驚く程自然保護はされておらず、ヨーロッパ人のお客さん自由に楽しんでいた…。そこそこの入場料をとっているのだから、もう少し保護に力を入れるべきだと真面目な私は思った。その後湖脇のレストランでレモネードを飲みながら、次の目的地を夫と相談。まだ12時で時間はたっぷりある。ここから片道1時間弱の少し遠めの遺跡へ行くことに。

Pirámide de Kohnlich

ジャングルを切り開いて作られた遺跡までの道のりは美しい景色が続いていた。どうやら最近新しく出来た国道のようで整っており、最終地点がこの遺跡だった。1912年に発見されたこの遺跡はまだ人気がないようで閑散としており、私たちしかいないようだ。受付の人もおらず、どうしたものかと困っていたら少し時間が経つと現れた。メキシコ在住者は入場料105ペソ(本日レート950円)。入口を通ると目の前に圧巻のヤシの木たちが葉のこすれる音を美しく奏でている。なんだ、このノッポなヤシのジャングルは!と大興奮な俺。

Palma de Corozoというユカタン半島特有の高身長ヤシで、最長15mを誇る。そんなヤシに自生した他の植物たちがこれまた特別感を醸し出している。かつてこんなシチュエーションの遺跡に出会ったことがあったろうか…いやない。反語を使ってしまう程私の心を鷲掴みにした。静寂の中に葉が重なってたなびく音に鳥たちのさえずり。美しい時間に惚れ惚れしてこの遺跡が大好きになった。みなさんにも大きな声でお薦めしたい。小さい遺跡かと思いきやなかなかの広さがあるため、1時間半は必須。一番奥に私が惚れた巨大ヤシの木のトンネルスポットがあるので、全部回って頂きたい。ちなみに売店もないので飲食料を車に忘れずに。そして1人では行かないように。何かあっても気付いてもらえません。

Ecoparque Bacalar

入場料20ペソだなんて信じられないくらい素晴らしいマストスポット。バカラル湖の穏やかな浅瀬にある公園で、湖側も夕焼けが沈むジャングル側も見れる。大きい口の形の桟橋があり、湖に降りて入ることもできるし、桟橋に座ってのんびり景色を楽しむこともできる。閉園が18時半だったため、この時期の夕焼けは見切れなかったけれどそれでもロマンティックだった。

次は朝焼けを湖で見るために近くのお店でカヤックを借りて美しい景色を愉しんで、その後は湖で泳いだり、桟橋で本を読んだり、のんびりと半日楽しんでみたい。(日陰は一切ないので焼けたくない方にはお薦めできず。)ノスタルジーな雰囲気が漂っていてローカルバケーションも感じられて最高だったので、こちらも大きな声でお薦めしたい。
ローカルのタコス屋でお腹を満たして、再びバスタブを堪能。

3日目: 最後に湖でのんびりしてCDMXへ戻る

ローカル市場に人気のCochinita BibilがあるとGoogleで発見。Mercado Municipal de Bacalar内にあり、朝7時に開店し10時には売り切れてしまうという。旅で唯一美味しいものに出会えて嬉しい。200g買って200ペソ、食べ切れずに家に持って帰った。二度楽しめてラッキー。

この日はホテルの目の前の湖が穏やかだったので泳いで、のんびりチェックアウト。

Cenote Azul

こんなに大きいセノーテは初めて見た。深いのがわかる程水が透き通っており、外は汗ばむのに見ているだけでひんやりする。足がつかないところで泳ぐのが怖いタイプなのでただ見るだけ。入場料50ペソ。

後にChedauiに寄ってCDMXでは売っていないスナックたちを購入して、13:30発14:30着でCDMXへ!程よい時間のフライトで2泊3日充分に楽しめた。

旅の総評

みんなに進められた通り素晴らしい場所だった。私が知る限りのメキシコマリンリゾートの中で一番好きだ。巨大で綺麗な湖から吹かれる風は塩が含まれていないから心地良い。カンクンのホテルリゾート感もなく、他のエリアのようにヒッピー感もスピリチュアル感もない。周りから変なプレッシャーもなく、自分が思うように旅ができた。

朝焼けに合わせてカヤックに乗らなかったことが心残り。また行きたい場所だ。

2026年初旅でBacalar・バカラルへ行ってきた①

私は『折角病』。折角メキシコにいるのだから…この想いがメキシコにおける私の行動力の素である。この病は特にメキシコ国内旅行に関して発症することが多い。折角メキシコにいるのだから、の📍を少しずつ減らしていく作業をしている最中。流石に10年以上いるので手元に残っているのは少ない。後回しにされてきたけれど必ず逢いたいメンバーたちは主にマリンリゾート。結論から申し上げますと、バカラルの自然が大好きになったので、これから行かれる方の少しでも参考になれば嬉しいです。

2026年初旅行はBacalarへ

同キンタナロー州にあるメキシコビーチリゾート王のカンクンとは趣向が異なる。海ではなく巨大な湖でここ数年フューチャーされているマリンリゾートである。行ったことのある人がことごとく勧めてくれるので満を持しての旅。でも水アクティビティに興味薄な我々夫婦は、良さげなホテルを予約してKindleを詰め込んでノープランのJazz旅へ旅立つのである。

1日目:メキシコシティから✈️でBacalarへ

最寄りの空港Chetumal/チェトゥマルへはメキシコシティ空港からはアエロメヒコ航空が毎日運行。9:25CDMX発で現地12:30着(時差1時間あり)。小さな機体に日本人ツアー客の方もご一緒で、ついにツアーが組まれるまで有名になったのか…と思ってお伺いしてみたら、ベリーズから入って中米を周るツアーとのこと。無事に沢山楽しんで欲しい!小さな空港でレンタカーをピックアップ。ひとまず空港近くのChedauiに寄って買い出しをしてからホテルへ向かう。
宿泊先はホテルタイムが長くなるだろうし、バカラルには再度行かないだろうと見込んで、折角だからと私好みのPuerta del Cielo Hotel Origenというコンパクトなホテルを予約した。2月後半の通常シーズンで1泊4,500ペソ(本日レート約4万円)。部屋のグレードは幾つかあり、バスタブあり湖が見える2番目のグレードの部屋を予約。縦長のホテルで入口から湖までの植栽がとっても素敵。緑色のトンネルを超えるとバスクリン色の湖が見えてなんて気持ちのいいこと。部屋は充分に広くてデザインはThe流行りのブティックホテル。ちょっとFresa感が漂うので好き嫌いはあるだろう。

正直にデメリットもお伝えすると暑いバカラルで冷蔵庫がない、カヌーサービスがない、テラスの椅子の座り心地が悪い、隣のホテルと密接し過ぎているため小さな圧迫感、他のお客さんによってホテルの雰囲気が壊れるリスクがある。今回騒がしいお客さんに当たらなかったから私は選んで良かったなと思ったけれど、夫は金額に見合っていないの評価。個人的には洒落たホテルがお好きな方にはお薦めしたい。

ホテル直結のバカラル湖の風景。結構深め。

到着日は強風で湖には入れず、プールで太陽を感じて、お腹を空かせて友人たちオススメのレストラン・La Playitaへ。口コミも1万超えのGoogle4.5に期待して行ったら残念。メキシコのマリンリゾートって美味しい食に出会えないのが常。なぜか本当に不思議である。

記念に旨み知らずのセビーチェを載せておく

その後バカラルセントロへ。対海賊の要塞や渋いノスタルジックな教会がある。この土地ならではの植物に出会うのが楽しい。聖なる木とされるCeibaもそこら中にある。

セントロにはユカタン半島のデザートと言えばのMarquesita(さくさくクレープ的なもの)の露店が並んでいる。本場はCDMXで食べる2倍の大きさで食べ応え十分。

ホテルに戻ると綺麗な星空。人々が眠りにつくと静寂が現れる。バスタブを楽しんでおやすみなさい。

想像通りただゆっくり過ごした1日目。2日目には想像だにしていなかった魅力的なバカラルの自然に驚かされる。次回②に続く。

メキシコBaja California Norteロードトリップ

今春Baja California半島の半周ロードドリップへ行く計画をしているので、今更ながら2024年3月23日〜30日に行ったNorteの半周ロードトリップを思い出しながら記していく。夢のロードトリップとも静かに言われているバハカリフォルニア半島は、自然で溢れている。何気ない一本道も全ての瞬間がハイライト。

1日目:CDMX→Tijuana、Ensenada, Valle de Guadalupe

Tijuana空港でSUVのレンタカーをピックアップ。CDMXは暑い日々だった中Tijuanaはあいにくの雨で寒い1日。旅の始まりということで初めてのレストランに行こうとAnimaronへ。Valle de Guadalupeで行った新規の中で久しぶりにヒットしたレストラン。しかしワインマリアージュ込コースで一人5,000ペソ(当時レートで45,000円程)、その価値があったのかはもう分かりません。

メキシコで一番美味しかった一貫
他はだいたいいつもの似たコースなので、過去記事を貼っておきます。

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2日目:Ensenada→San Quitín

La Bufadoraという世界最大の潮吹き岩。絶壁に波が打ち付け潮がかなりの高さまで上がるスポット。残念ながらもう写真がなく。The観光地で行っても行かなくてもヨシ。その後ついにロードトリップが始まる!
完全なる一本道が3、4時間続く。サボテンと大きな石の道に圧倒される。しかし一切合切電波がありません。興奮の中に少し緊張感。

一本道を右に左に入って目的地へ行こうとすると流石にこの水溜まりは進めない!と諦めた。そんな道が何度かあった。

Volcan Ceniza

Hotel Jardines Bajaへ。この旅で一番シャビーシックで旅を象徴するようなホテルだった。夜遅くにはバイカーたちが続々と到着して旅仲間が集結。ホテル裏にはオレンジ畑があって好きなだけどうぞスタイルだったので、お言葉に甘えて頂戴した。真っ青の空の下でもぐオレンジは最高。

青空に伸びるヤシの木がBaja Californiaを象徴している

 

3日目:San Quitín→Guerrero Negro

La Loberaというオタリアが見れる自然公園に向かおうとしたところ、こんな道が出てきた。少し悩んだがSUVの我らにはやっぱり(どう考えても)無理だろう!と諦めた。電波が戻ってから確認したらクチコミに四駆必須と書いてあった。

Valle de Los Crios

Catavina Pinturas Rupestres

こんなところに文明が!

夕方にこの旅で一番の南下地・GuerreroNegroへ到着。鯨のツアーに参加するためにWhatsAppで連絡をしていたツアー会社の宿泊先へ。よく言えばアットホームだがプチ潔癖の私にはキツかった…何よりもマットレスが長年も使っているからか沈んで、V字になりながら寝た。

そんな宿泊先チョイス失敗をチャラにしてくれた(否、されなかったけれども!)グルメがあった。こんな洒落て美味しい海鮮タコスがこの土地にあることにびっくり。美味し過ぎて毎日通ったのは、Ostrica Sea Food.

Taco de Calamar al pesto

4日目:Guerrero Negro

朝一で他のホテル・Hotel Terra Salへ移動。事前にチェックしていた時はモーテルかなと思って避けたが、清潔だしマットレスが固くて涙が出そうになった。ありがとう!

その後午前中にこの土地で保護しているプロンクボーンというレイヨンの一種を見るツアーに参加。個体数がどんどん減ってきており、最近政府からの保護金額が減っていて今後どうなるか分からないと話していた。ツアーは2時間程で1人500ペソ。少し高いなと思ったが、保護に繋がれば本望だ。

その後Amargosという塩原へ。メキシコで何度目かのバスクリン色🩵

ツアーは3時間程で1人500ペソ。

町へ戻ってきて少し散策。この町はメキシコの中でも鯨が妊娠と出産をしに来る有名な海があり立派な観光地だ。しかし今までのロードトリップから見ると、ようやくようやく到着、僻地と呼べるような土地。町に近付くに連れ、道にはゴミが放棄されているのを見た。この壮大な半島は政府のサポートが行き届いていないことに気付かされる。そして海は塩分が多く、メキシコの塩の大部分がここで摂られるという。そんな塩をビジネスに日本の商社が1社だけあった。(その年に撤退。)古ぼけたスーパーでも焼きそばが売られている理由が分かった。こんなにも空港まで遠い駐在地で尽力された歴代の日本人の方々に畏敬の念をお送りしたい。
夕方には夕焼けを見にDunas de la Soledadへ。こちらはツアーでなく個人で辿り着ける。広大な真っ白な砂丘の向こうには海が見える。ゆえ大強風だったけれど、人もほぼ居らずに大自然独り占め。美しかった…!

5日目:Guerrero Negro→San Felipe

この旅行を決めた時、特に鯨を見たいという訳ではなかった。北半島の目玉を探している時に決めたのがGuerrero Negroだった。鯨はここでの役目を終え次の目的地へ旅立っている頃だった。3月中旬にはツアーを終えている会社も多かったので、ビジネスライクのツアーになってしまったのは仕方ない。船で鯨が水面に現れるのを待ち、遠くから数匹見た程度である。多い時期には何千匹がこの海に集まり、更には懐っこく人間が触れることを許してくれるそうだ。この海が温かく塩が多いことで出産がしやすいという話などが興味深く、その後一冊の本を購入した。

ツアーではその後塩の山へ。真っ白。

ツアーは7時〜12時くらいで1人1,250ペソ。腹ごしらえをして、さぁ次の目的地へ北上。途中から右手にはずっと真っ青な海が続く道で美しかった。

昼下がりにホテル・Casa La Vidaにチェックインして夕焼けを堪能。ストップ地として選んだだけだが、有名なビーチ観光地のようで沢山のメキシコ人がバカンスを楽しんでいた。数時間前にあの僻地に居たのが信じられなかった。

部屋にキッチンがあったのでスーパーで買い物して久しぶりにきちんとした食事を夫が作ってくれた。

6日目:San Felipe→Mexicali

朝散歩して美しいSanFelipeを写真に残して次の目的地へ向かう。近くの浜辺でバギー初体験。海が美しくて気分良く乗車。最高に楽しかった。

オーバーザサンTシャツ着用

アメリカと隣接するMexicaliに到着すると、国境の壁が出没。空気量はもちろん変わらないのだが、この壁を見る度に少し呼吸が難しくなる。

より"街"へ戻ってきた。Hotel Lucerna Mexicaliにチェックインし、散策へ外へ出るも猛烈な暑さ。セントロの街を歩いているのは私たちだけだった。商業都市でありながらレトロさと寂れた感じが混じっている不思議な街。Fauna Tasting686 Cerveceria寄って久しぶりのクラフトビールに喉を鳴らして。大繁盛していた、暑いもんね。

7日目:Mexicali

一切合切日影がない塩湖・Laguna Saladaへ。東京23区の半分の大きさがあり、車で通過することも出来る。車で侵入後駐車し、少しハイキングすると暑くて陽炎が見える。変わらない風景と暑さに、早々に退散。塩湖は丘のような小さな山に囲まれているのでそちらに進んで見ることに。大量の日差しを全身で浴びながらのハイキングハード!

メキシコシティで食べる中華料理は美味しくない。アメリカとの国境ながらもメヒカリにはメキシコ最大の中華街が在る。墨西利と書く程なのでついに美味しい料理が食べられるかと楽しみにしていた。大きな中華レストランへ行くと、地元民も大きく中華料理文化が浸透していることが目に見えて分かった。味はやはり美味しくなかった。

夜には中華街で最近人気のあるらしいバー・Barrio Chino de Mexicaliへ。大盛況。街の人ここに一点集中していたのかな。

7日目:Mexicali→Tijuana→CDMX

さぁ、Tijuanaへ!最後のロードトリップも素晴らしい風景だった。

Tecateに寄ろうとしたら大雨!Tecate工場もクローズしていたのでスキップ。

夜のTijuna発でCDMXへ。お疲れ様でした!

総評

夫婦で長年のペンディングだったBaja Californiaロードトリップ第1弾。まずはずっと運転してくれた夫に感謝。運転が好きな人と一緒でいないと成り立たないプラン。こうやって改めて思い出しながら記すとどの風景も美しかった。ここでキャンプしたいね!なんて夫と話すポイントが山程あった。(治安に関しては考慮する必要がある!)3月はBaja Californiaロードトリップをするには最高の時期。初日以外は雨に踊らされることもなく予定通りに進められた。

北半島のど真ん中には世界で三番目の天文台が在るSierra de San Pedro Mártirがある。折角メキシコにいるから、そこには必ず行ってみたい。ひとまず春に行く南半島のロードトリップを安全に楽しもう☺️

今回2年前の記憶を写真なしで辿るのは難しく、特にどんな食生活をしたのか思い出せなかった。今度の旅は時間を置かず記す所存。長い旅記録にお付き合いいただき、ありがとうございました。

朝井リョウを読んで鬱っぽくなるとは思わなかった

先日25歳の日本人女性に「好きな男性のタイプは誰ですか?」と聞かれ、私は頭をフル回転させ「中井貴一」と回答。不正解に間違いない。
直近で惹かれていた男性は朝井リョウ氏。しかし流石に25歳女子には素っ頓狂な回答過ぎるだろうと即座に思って、歴代の笑い飯の哲夫と安住紳一郎氏をスキップして、かつて私の好きなタイプとして長年君臨していた中井貴一さんが出てきたという、ただそれだけだ。彼女の好きなタイプの俳優はギリギリ知っていた。セニョーラは心底安心した。
リアルに朝井リョウを恋愛対象として好きかどうかは自分でも明言しかねる。昨年朝井リョウのエッセイ本ゆとり3部作『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』『そして誰もゆとらなくなった』で大爆笑してどハマり。加藤千恵氏とのラジオを聞き漁り、私は好きを超えてプチ鬱になった。私にも朝井リョウのような独自な視点で人生を楽しむ才能を少なからず持ち合わせていたとはずだ、と本来の私が炙られ露わにされた。
私の夫はTheメキシコ人のイメージとは真逆で、歴史や哲学が沁み込んだ礎を感じさせる論理大好き人間だ。夫のそんなところが好きなのだが、時に私の好奇心を抑え込むこともある。口癖は「君は本当のメキシコの危険さを理解していない」である。それは一理ある。新聞やニュースは積極的には見ないようにしている。だってメキシコの現実全てを受け入れるのは私には辛過ぎる。
メキシコでは外国人であるがゆえ人と比較せずのびのび暮らせている反面、治安悪ゆえ出来ないことも沢山ある。例えをお伝えしておく。久しぶりに山登りに行こうと提案したら「最近は山賊が多いから無理。先日のニュースではAjusco(CDMX)に一人で山登りに行った女性が行方不明のままだよ。最近はお金やマウンテンバイクを盗むよりもっとひどい状況だよ。それでも登りたいの?」と詰め寄る夫。それを言われると「ま…そこまでじゃないです」と言わざるを得ない。言われる度に"じゃ、何も出来ないじゃん"とネガティブな気持ちにさせられる。でも結局石橋を叩いて渡る性格でもある私は冒険心よりも夫の真顔を優先する。朝井リョウを読む前、そんなことが続いていた。朝井リョウを読んで‘"もし朝井リョウみたいなパートナーだったら…"と私のフラストレーションとマッチしてタラレバ発作。好奇心×好奇心の人生、何乗にもなって楽しいのではないか!と想像したりしてプチ鬱が始まった。しかしよくよく考えたら朝井リョウのような男性と一緒に居たいというわけではなく、私の中の朝井リョウが嫉妬していることに気付いた。
エッセイは本当に素晴らしく面白い3冊。最近大笑いしていないな…と思っているあなたにとてもオススメしたい。私は嫉妬心を認めた後2週目をした。やはり面白かった。嫉妬心ゆえ少し焦ってしまったが、危険を冒さずとも私の中の朝井リョウを少しずつ表現して昇華することが出来るはずだ。いっそ日本に本帰国したら思い切ってやってもいい。メキシコでの暮らしで一番大事なのは家族と健康に生きることだ。
2025年の一時帰国は3週間だった。親の作る料理がなんと美味しいこと!友人と過ごすホームパーティーのなんと美味しいこと!なんとオシャレなこと!友人と過ごす時間がなんとプライスレスなこと!友人と一緒に入る銭湯が風情があってなんと気持ちがいいこと!こんな美味しくて楽しい瞬間が日本に居たら沢山あるんだなと何度も何度も思って、帰りたくなかった。でもメキシコに戻ってきて、情弱になって自分と対話して、こんな日々も美しくて好きだ。

🇲🇽ジムでセニョーラがこぞってDysonドライヤーを持っている話

メキシコは貧富の差が激しい国だ。全体主義の国からやってきた私は来墨10年を超えても驚かされることがある。
通うジムでは最近Dysonのドライヤーを持参するセニョーラ/リータが日に日に増えている。ドライヤー業界もここ数年で新世代デザインへ進化を遂げ、特に音が変わった。新世代のドライヤーの音が常にしている。
私調べではあるが、この新世代ドライヤーメーカーはメキシコではDyson1強だ。色々なデザインをジムで見る。先日セニョリータが持っているデザインが可愛くて、どんなラインナップがあるんだろうと興味本位で初めてDysonのページを開いた。目ん玉が飛び出た。どれも10,000ペソ近い。2025年1月現在の為替レートだと約9万円。あのセニョリータもあっちのセニョリータもドライヤーに9万円も払える程"懐が豊か"なんだ。…そうなんだ。メキシコでジムに通うような意識高い女性たちはキャリアもあるのだろう。日系企業で働く私には9万円ドライヤーを購入する気概もなければ発想もない。
でも正直に書いてしまおう。自宅には新世代ドライヤーを持っているのだ。ジムにはかつてジム服、タンブラー、お風呂グッズ一式、上着を忘れてきた経験があるので、新世代ドライヤーを持って行かないことにしているだけだ。しかも私のはね、丁度セール中で8,990円。ニトリのものだ。メキシコと日本はボルト数が違うので私は日和ってReFaは買えない。ニトリ8,990円なら壊れても怖くないと今回の一時帰国で持ってきた。正直優れものだ。お値段以上。商品の質自体は9万円のDysonに引けを取らないことを考えると、私はセニョリータたちに勝った!と思わずにいられない。こういうお値段以上のお得感からやってくる高揚感はもう世界中どこを探しても日本でしか得られないだろう。

www.nitori-net.jp

ま、きっとジムにいる大半は私より稼いでいる人たちで私のこんな高揚感に興味はないのかもしれない。でも書きながら、"どうか実家が太いだけであってくれ!"と思わずにいられない。

裸の付き合いというのは生活の本質が見えるものである。実際には裸ではないのだが、ジムの更衣室では本当のメキシコが見える。ここ数年で大半がTバックからシームレスパンツになった。一人が履き始めたなと思ってからの滲透が早かった。その次にやってきたのが、ブランドバッグ。かつてはCOACHだったジム女たちもヨーロッパのハイブランドになった。ファッションも然り、前は肌感で1,2年後くらいにヨーロッパ&日本で流行っていたものがメキシコで流行っていたが、今の誤差はせいぜい半年程だろう。Instagramが全世界を均一化させている。ファッションだけでなく生き方さえも。Instagramから卒業したいという気持ちはあるものの未だに退会ができないでいるので、私も悪の一味である。そして今回のDysonドライヤブーム。今回一時帰国で初めて、”えっ!日本人女性ってこんな髪の毛さらさらだった??”とキューティクル王国と化した日本に驚いた。ヘアオイル・ヘアミルクまでは知っていたけれど薬局ではヘアセルムとなるものを見た(もちろん購入)。実際に日本でもヘアケア業界が更なる盛り上がりを見せており、メキシコジムの更衣室との間にもう時差は見当たらない。
ジムに通う女性たちは私と似たような生活レベルだと予測していたが、”思った以上にグラデーションは広範囲”と明らかとなったドライヤーブーム。そんな気付きをメキシコ人夫に話すと、『メキシコは(かつての日本のにもあった)見栄社会が以前よりも蔓延している。いい車で帰った先の自宅は大した家じゃない。ブランド品は当たり前のように分割払い、大半はそうだと思うよ』。私もまだまだメキシコの本当を知らないようだ。でも知れば知るほど人間というのはどこの国の人であろうと似たような欲望を持っていて、人生の成功も失敗もどこからやってくるのかは変わらず人類は繰り返している。間違った愛とお金に翻弄されてはなりませんね。

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奄美大島の旅 -レンタカーなしで巡る2泊3日-

時間薬とはよく言ったものだ。身近な大切な人を見送るのは人生で初めてだった。人生とは生きてみないと本当の喜びも悲しみの深さも分からないものだ。コントロール出来ない自分の感情と出会ったのも初めてで、時間によって癒しを許し得た。
父の命日に奄美大島へ行くことにした。父の姉妹が我が家を訪れた時、偶然に父の希望の最後の晩餐は‘’鶏飯‘’だと教えてもらった。鶏飯が奄美大島の郷土料理だとその時知った。海のアクティビティへの興味が薄いため、奄美大島へ行くなんて思っていなかった。

1日目: 奄美大島の旅

LCCの直行便であっという間に到着。オフシーズンで往復1万円という破格に驚いた。辿り着いた空港は冬でも最高気温20度で本土とは違った植物が生い茂っていて、気持ちのいい風が吹く。どことなくメキシコと似ている既視感が漂う。初めて来たとは思えない懐かしさが身体中から溢れ出てきた。
到着日が父の命日だった。この旅の最大の目的を第一に完遂すべく、狙っていた『みなとや』に空港からバスで向かった。お店に到着すると見たくない文字が見えた。【臨時休業】だ。島の洗礼!どう見たって観光客は少なかったし、こんな洗礼どってことはない。こだわり過ぎると人生は面倒になるので、1日の差なんてケセラセラ

バスは2時間に1本のため、数少ない近所のお店を見て回る。奄美大島のローカルプロダクトのお店で器や紅茶などを購入。腹ごしらえのため入った『ちゃいるど』は島ごはんとは行かずとも地元の人でいっぱい。ポークジンジャーに外れはない。

空港に戻ってホテルの方にお迎えに来て頂く。私ペーパードライバーのためレンタカーもなし。こうやってお迎えがあるのは本当に有難い。東京23区と同じ大きさの島のため、エリアによって雰囲気が異なる。折角だから奄美大島の美しいエメラルドグリーンに癒されたいとMiru AMAMIを予約。

Miru AMAMI

全室オーシャンブルーで美しいホテル。オフシーズンゆえ特に平和な滞在だった。部屋からも受付・レストランからも穏やかな海が見える。部屋もコンパクトながら洗練されていてどこもかしこも完璧でThe日本。レストランの食事は夕食を頂いた。ホテルレストランですごく美味しい!というのは出会ったことがないのだが、こちらは本当に美味しかった。スタッフの半分は本土からの若い移住者とのことで、こんな美しい青を毎日見れるなんてナイスチョイスとエドはるみばりに親指グーを送る。欠点がひとつもない素晴らしいホテルだった。

ちなみに今回奄美大島に行ったと友人たちに話をしたら、かなり多くの友人が訪れたことがあってビックリ。建築家一家の友人はここに宿泊したそうな。これまたお洒落!
https://den-paku.com/portfolio-item/kominka#amami

2日目:金作原とマングローブと鶏飯

The奄美大島を体験するためにツアーに参加。9時集合17時解散1人12,000円、これまたホテルピックアップ、ドロップアウトである。メキシコシティソチミルコで朝焼けを見て朝ご飯を食べるツアーが現地集合・4時間程で2万円を超えていたことを考えると驚きと感謝しかない。

自然遺産である金作原は貴重な植物があり、認定ガイドがいないと辿り着けない場所である。初めて見る植物たちに静かに興奮。地球って面白い…!

その後ツアーに組み込まれていた鶏飯を食べに『鳥しん』に案内される。父の最後の晩餐を食す瞬間だ。美味しく頂こうとほんのりしんみりした気持ちで食べ始めると、目の前の夫が納得がいかない顔をしている。鶏飯はちょっとした豪華なお茶漬けで、ランチとして食べるには栄養もカロリーも足りない。正直な夫の顔を見て笑ってしまう。焼き鳥を追加して夫も満足、私もひとつ供養を完了した。メキシコでもっと美味しい鶏飯を毎年作ってみようと小さく決意。

マングローブのカヌーは満潮に近い時間に行われる。カヌー熱を帯びていた私はこの瞬間を楽しみにしていた。自然の音しかしないマングローブを進んでいく。何て優雅な時の流れ…とはいかなかった。久しぶりに乗るカヌーで私は操作が下手だった。コツを掴むまでに時間を有した。それでも穏やかな川の流れと何十年何百年を経て大きく育ったマングローブに包まれ、奄美の人が大切に守ってきているこの自然に禅を感じて癒しを受け取った。こんな時私は日本人であることを大いに認識する。カヌーを終える最後の直線で先行している私に夫が「Mite!Mite!」と小さな声で叫んでいる。注視するとそれはカワセミだった。艶やかな青色のカワセミが美しく舞っていた。海外移住以前日本に30年も住んでいたのにカワセミを見たことがなかった。両親が好きな鳥についに会えて嬉しい。

ホテルに戻って、ホテル前のビーチで沈みゆく美しい夕日を見た。夜は満天の星が輝いていた。人生はなんて美しいのだろう。

3日目:田中一村の作品と対面

ホテルの自転車を借りて近くの『CAFE安処』で朝ごはん。人生で初めてふわふわ卵焼きサンドを食べた。ボリューム満点で夫も気に入っていた。夫に「メキシコで作って欲しい」と言われたけれど、卵をいくつ使っているのかを想像すると怖くて、未だにレシピを検索できないでいる。お店の目の前にあったタンカンの木は大きな実をつけていた。ひとつ100円で販売されていたので購入してホテルで剥いて食べると果汁たっぷりだった。日本の冬は美味しい柑橘系が沢山で嬉しい。

ホテルの方に空港手前の田中一村美術館まで送って頂く。田中一村は50歳を過ぎて奄美大島へ移住し生涯画家として生きたが、生きているうちに彼が願うような美術評価を得られなかった。死後評価され、昨年東京で開催された美術展も大盛況だったようだ。父が残した沢山の本の中に埋もれていた絵集を見て必ずこの目で見たいと決めていた。儚い気持ちにさせられた。絵から匂いが感じられる、土の温度や風の冷たさがわかる、私はこの情景も風情も知っているんだ。海外にいるとカッコいい音楽やアートに出会って興奮することもあるけれど、こんな風に私の情緒を掻き乱し落ち着かせることはない。同じ風を知っているアーティストの作品はこんなにも寄り添えるものなんだ。

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夕方発の大阪行きのフライトに乗って奄美大島の旅を終えた。私的にはひょんなことから降り立った奄美大島。そのうち日本移住してメキシコが恋しくなった時、きっと私は冬の奄美大島を訪れると思う。とても気に入った。

CDMXオススメのタコス屋~こんなに美味しいPastorは初めて~

2025年の始まり、今年はせっかくメキシコにいるのだからタコスの世界をもっと広げたいと思って友人たちのNo.1タコス屋を聞き回り、Googleにピン立てしていた。2026年へバトンタッチ手前にして、この2025年テーマを突然思い出して行ってきた。ゼロと1の違いは大きい、思い出して良かった…堪らず「うまぁ!」と声が漏れたので紹介します。

EL Vilsito

 
 
 
 
 
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Pastorラバーの友人No.1タコス屋ということで訪問。友人曰くNarvarte地区はタコス屋が多い。何度も散歩してきたエリアだけど、全く気付いていなかった。確かに多い!日本人には馴染みの少ないエリアで特段観光スポットもないが、メキシコの古き良き昔からの生活が営まれている行儀のよいレトロエリア。
親に連れられやってきたあの時の子どもが親となり、新しい家族へ紡いでいくようなローカルに愛された歴史をビシビシ感じるタコス屋。メキシコの家族の風景をバッグに食べるハチャメチャ美味しいPastor、これぞソウルフード
肝心のPastorの味に関して紹介していく。ここには3つのTrompo台がある。それぞれのTrompoは100Kg越え。1日300㎏を売っているということだ。200㎏を超えてくると人気店の証拠。注文の度に大きなTrompoの表面をカリッと焼いて職人が鮮やかにカットしてサーブする。この滑らかなカット裁きが肉の旨味を逃さない大事なテクニックだ。サーブされた肉が気前良く、そして細か過ぎないのがいい。わざわざ小さくカットしなくても噛み切れるほど柔らかさに自信があるようだ。
通常Pastorはジューシーであることは難しい。Pastor好きな人は食感というよりも特殊なスパイスに漬けられた豚肉の味に惹かれているのではなかろうか。ケバブと似ていることにより日本人にも馴染みがある。このスパイスがサルサとの相性が良く味がまとまりやすいタコスの種類。でも肉の良さを感じながら食べたいタコスラバーにとっては『最高のPastor』に出会うことはそんなに容易なことではない。話が長くなってしまったけれど、ここのPastorは肉の旨味をきちんと閉じ込めジューシー、自信の通り柔らかかった…!テーブルに準備された4種のSalsaも美味しい旨味で、タコスの味を完成させる役目を最大限に発揮していた。特にアボカドソースはCDMXで食べた中でNo.1だった。結論として…これぞ最高のPastorではなかろうか!
メキシコでは口コミで信用できるのはGoogle MAP。このタコス屋の口コミは2025年11月現在約15,305で総合評価4.3。頭を垂らして大納得。私がタコス屋で食べる時に一番大事にしているのが、オーダー毎に肉をカットするかどうか。すでに準備しているタコス屋では食べません。素晴らしき肉のカットテクニックを是非El Vilsitoでご覧あれ!私個人の意見としては、ちょっと遠いエリアの方も是非足を運んで欲しいくらい素晴らしきPastor。

▫️El Vilsito Paten 248, Narvarte Poniente CDMX
友人No.1タコス巡り、2026年こそは本格的に始動したいものです。

品に憧れる人生

鏡の前に立つと、時に思い出す人がいる。40年以上生きてきた中で唯一生き方を憧れた人、かつてのモデル事務所の女社長Aである。全社員から静かな尊敬を受けていて、オフィスにはいつも緊張感が漂っていた。何よりも深い品を持っていて、26歳の私には到底敵いっこないオーラに日々圧倒されていた。私もいつかそんな品を持ち合わせたいと憧れていた。時を経て鏡の前にいる私から滲み出ているのだろうか、品。そんな疑問を抱きながら、カナダで買ったロングコートの袖を通した朝。夫にはJerga(メキシコでは床を拭く雑巾のこと)と呼ばれているコートだ。

品はどこからやってくるのだろうか。上品であることを定義することはとても難しいように思う。下品であることを定義するのはあんなにも簡単なのに。メキシコで品があると眩しく感じた人には出会ったことがほぼない。品は習慣から派生されているものなので、もしかしたら外国人に対して品を定義することは難題なのかもしれない。明らかに言語化できるものとして、知性、所作(特に姿勢)、言葉(特にいらんことを言わない)、清潔感ある服装、そして戦いは自分自身タイプ。生きてきてハッキリ分かる、"いらんことを言わない"が一番難しい。

数年前に久しぶりにAにお会いした。引退されてから初めて。グレーヘアーに真っ白のセーターのセットアップをお召しになって現れた時、品って死なないんだなと思った。客室乗務員からモデル事務所を立ち上げ、何人ものトップモデルを輩出した。モデル事務所業界のパイオニアだ。そんな事実を旗に掲げることもなく、美しい毎日を過ごされているようだった。そうそう、白いセットアップを着用しながらの犬の散歩が似合ってしまう方も私にとって上品な人を象徴するアイコンシーン。

IPhone のトップ画面にふと2019年の体脂肪率20%の私が出てきた。筋肉は死ぬよね。2025年現在私の体脂肪率は27%で、お腹で堂々としていた縦線2本は冬眠中。筋肉と品は関係がないような気もするけれど、地味に自信をつけてくれ清潔感ある服装には大いに意味を為す。…ただ元通りになりたいだけです。

最近鏡の前に立つと、Aさんの声が聞こえる。「品よ、品。」自分にも厳しく他人にも厳しい方だ。そうだ、自信を保つために好きな自分で在るために努力をしないといけないわ。少しも怖くないわ。

追伸: 2度ほどCondesaで大きな犬の散歩をしていた日本人女性をお見かけしたことがあります。品を纏ってらっしゃいました。次偶然お見かけすることがあれば、勇気を振り絞って Cafecitoにお誘いすると決めています。Buena Suerte🌿

どこにいても日本文化のものさしで生きてる話

にわかと言われようとスポーツのファイナルシリーズはドラマがあるから見逃したくない。先日のワールドシリーズ7試合目の最終試合、私はメキシコの銀座ことMasaryk通りのレストランに居た。もちろんテレビはない。
夫の友人が駐在先からメキシコに戻ってきたので2年ぶりの夫婦同士での食事だ。夫は私にスキップしてもいいと提案してくれたが、私も好きな夫の友人だし快諾して向かった。今までの彼らとの会合を振り返ればだいたい3時間弱。すでにレストランから徒歩1分のところにスポーツバーがあることは調査済み。32年ぶりの優勝でも2連覇でもどちらにせよ、ドラマティックファイナルを見逃すわけにはいかない。
時は順調に進んでいた。定期的にトイレを理由に席を外して、試合結果を確認。観れないのは悔しいが、こちら現実の会合に臨んでいるから仕方あるまい、と自分を鎮める。私の希望通り21時頃には食事を終え、デザートをチョイスする。よしよし、このまま行けば約束された感動のラストには間に合うと高を括っていた。でも本当は薄々気付いていた…友人の奥さんはおしゃべりでその日も饒舌だった。普段聞いたことのないスペイン語表現が出てきてはてな顔をしている私に説明義務を果たしてくれる親切な人だ。駐在先の駐妻話やら15歳の息子くんに初めての彼女ができたと話している。息子くんが2か月の彼女とデートにCampo Marに行きたいと申し出てきた話は大いに盛り上がった。メキシコでは時間制で働くという概念がなく、アルバイトは8時間労働。それゆえバイトは出来ず学生であるうちは気軽にお金を稼げない。そんな稼いだこともない高校生のデート先がCampo Mar!私は久しぶりにカルチャーショックを受けた。15歳からそんなデートをしていたら、一生マックデートやらタコスデートやら公園デートをするタイミングがない。そんなお金なくても一緒にいるだけで楽しい!大好き!青春時代を逃しちゃいけないとおばちゃんは思う。いきなり大人になったらもったいないじゃない。
話は脱線したが、久しぶりの再会にお酒も進んでいた。デザートを終えた後、彼女はウェイターを呼んだ。これもメキシコあるあるだが、最後の食後酒だ。夫も付き合って2人でMezcalを頼んでいた。22時を過ぎていた。私は流石に諦めた。”ドジャース勝利”を文字面で確認した。
レストランの閉店時間は23時。彼女の手にはMezcalではない1杯のカクテルがあった。22:45の出来事だ。駐妻サークルの話に火が付いてとまらない彼女。手にグラスを持って、口に運んだと思ったらおしゃべりがヒートアップして、ゴールを知らないままテーブルに戻すといフェイクが私の目の前で幾度も繰り返され、一向に減らないカクテル。23時をとうに過ぎ、友人が彼女に「お持ち帰りにしてもらう?」と提案するもスルー。音楽は消え、スタッフたちは掃除をしていく。もちろん我ら以外のお客さんはもう居ない。23時半、スタッフたちは掃除を終え私服に着替え、私たちのテーブルが去るのをドア付近で待っている。私は22:50の時点から夫へ眼力を送っていた。私の直接の人間関係ではないため、私は口を出せない。だからGOサインを出すのは夫、お主だろという眼力だ。メキシコの慣習ではレストラン側がお客さんを店から追い出すことは出来ない。それが閉店時間になってもだ。私はこの慣習に疑問を抱く。なぜお客様は神様なんだろう?24時が近付く頃、もう我慢ならないと私が席を立とうした時、隣でようやく察した夫が「そろそろ店を出ようか」と言い、彼女は2cmのカクテルを飲み干した。働く人に心からの謝罪顔とお疲れ様を残して私はいの一番にレストランを出た。
結局試合が見れなかった小さな恨みがあったことは否めない。でも私はこういうエゴイストが苦手だ。どれだけ面白い話をしようとも、暗黙の了解を自分のエゴ解釈したら全てが台無しだ。これもメキシコカルチャーだからイライラするのも筋違いか…と思っていたら、似たようなニュースが同じレストランエリアであった。ちょっとした役職がある男性が閉店時間後にレストランを追い出され、怒り、SNSでレストラン批判をしたようだ。(どうやら酔っ払っていたらしいが。)多くの人が彼を非難し、彼は仕事を失ったという話。そりゃ、そうだよね。何がメキシコカルチャーかいな、非難囂囂とのことで安心したという話。

今回の私のイライラの舞台は、オアハカ有名レストランCasa Oaxacaと同じオーナーのGuzina Oaxaca。目の前で作ってくれるサルサとチョコレートミルクレープの付け合わせのレモングラスクリームが美味。誕生日はこのクリームをボールいっぱい食べたいくらい!

 
 
 
 
 
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15才の少年のデート先候補

 
 
 
 
 
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メキシコの芸術の秋・Design House

私はアートが好きだ。デザインやアートに無頓着な家庭に育った私がなぜアートに惹かれたのか、きっかけは吉祥寺育ちのオシャレなクラスメイトだったに違いない。感性を育てるのはほぼ無料ですから、友人への羨望が私の感性を育てたと言える。高校3年生の時、まだ自分の夢が揺らいでいた時に「プロダクトデザインの専門学校に行きたい」と父に伝えたら、「駄目」の2言を食らい闘うことなく、小学生の頃から希望していたマスメディアの世界へ踏み込んだ。その世界にいる最中は”父よ、心なく一刀両断してくれてありがとう!”と感謝していた。しかし海外に暮らす今、デザインを学ぶ道も間違いではなかった、と思う。デザインは世界共通感覚であり、何よりも受容し合う文化の交換でもあり、世界どこでも楽しめる人間叡智の優れもの。

メキシコシティでは10月Design Month

毎年この季節になるともっと洒落た一張羅でも持っていれば、と思う。メキシコデザインのイベントが様々な場所で開催され、洒落た業界の人々を目で知る機会でもある。世界共通、秋になれば人は芸術を無視出来ない、メキシコも然り。先日このメキシコデザインイベントの中でも一番の目玉『Design House』へ行ってきた。
Polancoを超えた先にある本物のお金持ちが住むエリアことLomas de Chapultepecの家と敷地を実際に使ってメキシコデザインが猛烈にアピールされる。なんと太っ腹なプレゼンテーションなんでしょう。

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11月2日まで・入場料250ペソ(本日レート約2,077円)

www.eventbrite.com

メキシコって本当にフォトジェニックな国だ。昔から続く生活には気取らないカラフルな色合いが当たり前に存在していて、この感性には敵わない。昨今そこにモダニズムのデザインが混じり、頭を抱える程だ。毎年DesignHouseを訪れるとメキシコデザインのリーダーたちがどう牽引していこうとしているのかが分かる。色合いはもちろんのこと素材の使い方に、素人の私はただただ鼻息荒く感嘆。「あなたにとって美しさとは?」全デザイナーにインタビューをさせてくれ!日本だったら、こういったイベントで出会ったものに近いプロダクトにふとした買い物先で出会ったりすることもあるけれど、メキシコではまずない。マジで教えて欲しい、こんなカッコいいプロダクトどこに売ってるの?
こういうデザインがメキシコのオシャレブティックホテルなどで使用されているに違いない。そして旅人をメキシコの虜にさせる。デザイナーの皆様、あなた方の感性と仕事が本日もメキシコファンを生みましたよ。
私はアートもデザインも大好きな割に、家はミニマリズム全開。全て夫のせいだ。夫の物理主義が圧倒的に私の感性を抑え込んでいる。私はいつも勝てない…細胞レベルで決めた、絶対に私好みのラグを手に入れる。夫よ、黙ってクレジットカードのNIPを教えろ!(嘘です、私が支払います)