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ダンディな人を求めて30歳で日本を旅立ち、ジョージクルーニー夫と出会いメキシコに落ち着く。メキシコ生活8年目。

日本人海外永住権保有者が過去最高の55.7万人

原則として在留国で永住権を認められ、生活の拠点を日本から海外に移した「永住者」は20年連続で増加し、10年前と比べても約14万人超増えた。地域別では北米(約27万4千人)、西欧(約9万人)、豪州・オセアニア(約7万6千人)が多い。男女比は女性が約62%と多い。 

そんなニュースにアイスランド在住の日本人女性が出演していました。 

「日本にいる時は消費への圧力を感じていましたが、ここには物理的にないためストレスがない」 

「日本が最高でもないし、アイスランドが最高でもない」 

テレビを前に激しく同意を覚えたものです。私も常日頃感じているこのふたつのこと。 

先日仕事のオンライン会議で知り合った日本人の方と先日直接お会いしてきました。オンライン会議の初っ端から醸し出される会話リズムに惹かれ、直接お会いしたいとCafecitoの手筈となりました。

第一印象通り気が合えばラッキーだし、気が合わなくてもメキシコに辿り着いた物語を聞くだけでも楽しいものです。そしたらイメージしていた以上に会話が楽しいのなんの。様々な話をしましたが、そんな中彼が「こんなにメキシコの長所と日本の長所をバランス好く考えている日本人に出会えると思わなかった」と言ってくれました。 

私もかつてはメキシコを「治安が悪くて怖い。教育が悪い。給料が低い。欲しいものが何もない。」と、先進国出身であることを盾に上から見ていた時期がありました。本当に恥ずかしい限りです…でもメキシコという国を知り好きになればなるほど、政治への怒りは増加します。こんなに素晴らしい国が政治によって妙な方向へ進むことが容易なように見受けられるからです。そんな怒りを抑え私が思ったのが、アイスランドの彼女と同じ考え。どこにも最高な国なんてない、ということ。それからは日本とメキシコのいいところだけを積極的に取り入れていこうと思いました。 ただの怒り疲れかもしれません。

私は日本での暮らしもメキシコでの暮らしも大好きです。日本という自然と食豊かな独特な島国で育ち、メキシコという寛大で家族愛に溢れている国で暮らしている自分の人生を自分で褒める程です。人生の選択肢が他の人より多いなんてラッキーです。 

“折角メキシコにいるのだから、日本では出来ないであろうことをどんどんしたい”、私のメキシコ人生の行動力の後押しとなっているものはこの好奇心に尽きます。このもったいない根性は日本発って感じがしますが。 

そして何よりも帰省先が日本っていうのは贅沢以外の何物ではないです。年に一度帰る先には自分の人生を司ってきたもの全てがあって、豊かな自然があって、食があって、温泉があって、洗練された物理的なものが溢れていて、言葉に不自由なく帰省を愉しむ先が日本ってラッキーです。 

日本で育った人にとっては、物理的な豊かさはどこの国へ行っても物足りません。でもそれこそ住めば都、物理的な欲求は意外とシンプルに薄れていくし、EMSが解決してくれます。 

ここ10年で日本の閉塞感が加速していますが、そこまで悲観する必要はあるのだろうか?と疑問に感じるのも本音。確かに給料が上がらないのも、少子化も不安要素はたっぷりあるけれども、そこばかりがただの嘆きとして報道されていて悲しくなることも。肩を寄せて「君、いい国だよ」って伝えたい。