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ダンディな人を求めて30歳で日本を旅立ち、ジョージクルーニー夫と出会いメキシコに落ち着く。メキシコ生活8年目。

海外移住で1番心配なのは、親のこと

3年ぶりの帰省。親に再会出来るのは嬉しいと共に、老いていく現実を目の当たりにする瞬間。久しぶりだとその衝撃は毎回あるもので、3年ぶりなら尚更。

母は近所の中国体操に毎日通い、父は散歩が好きでしょっちゅう歩いているので少し安心してはいたものの、やっぱり高齢。

海外で出会った友達の大半は日本へ本帰国していきました。第1の理由は"日本人と結婚したいから婚活する"、その次は"ゆくゆく親の面倒を見ることになる"。私は兄弟も沢山いるし、両親は子どもに迷惑をかけるくらいなら施設へ行くと昔から言っていたので、国際結婚をし海外在住を選択しています。

メキシコにいる人はある程度感化されているに違いありません。メキシコは本当に"家族を大切にして当たり前"がある国。たまに親想いを未だに「メキシコ人はマザコン」と揶揄する日本人がいますが、それは違うと思います。あんなに人を大切に出来る行動力に尊敬しかありません。親に何年も会わない、話さないのがデフォルトの日本文化の方が寂寥感があります。

海外生活8年目にして、高齢のため高いところには掃除の手が掛けられていない実家を見て疑問に思いました。

"親は本当に施設で人生最期の時を迎えたいのだろうか"

長年住み続けている慣れた空間で他人を気にせず暮らしていきたいのではないのだろうかと思うと、その本心を受け入れたいと思いました。とにかく今回は実家をピカピカにしてからメキシコに帰る予定。

"親は親の人生があり子は子の人生がある"と思っていたけれども、メキシコの文化に触れてから親が子どもに与えて貰っていた喜び分は返すべきではないかと思うようになりました。私の場合は子どももいないし、誰かを幸せにするキャパはむしろ余剰状態。もし介護が必要になった時に、私は両親の願いを叶えるべきだと。そのためにどこの国にいても経済的身体的自由を確保する必要があると未来への再設計を考えるきっかけにもなっている一時帰国です。

人生100年時代、願わくば私の決断時が何十年も先でありますように。