先日親友がEMSを送ってくれました。高校時代から運動も勉強も出来て賢く上品なのに面白い自慢の友人です。彼女らしい無駄なスペースが一才ない完璧なパッキング。凄すぎ。その中に三陸の乾燥ワカメがありました。メキシコで売っている商品とは異次元の肉厚なワカメ。毎日お弁当と共に持っていく味噌玉の具はワカメ。夫に聞きました。
私「ねぇ、ワカメの違い分かった?」(スペイン語)
ジョージクルーニー夫「ワカメました。」(日本語)
夫、日本人と付き合って11年目にして日本語で親父ギャグを言うではありませんか。7月12日は親父ギャグ記念日、おめでとう。
ラジオと読書で答え合わせをしています
仕事を辞める度にその部署どうにかなっちゃうんじゃないかと悪巧みに期待しながら去っていくも当たり前に続いていくのが会社であり仕事。いかなる仕事も代わりがいるって分かってから、仕事に期待もせず、されないように静かに仕事をしてきました。いつかのTwiterで見た「職場に仕事出来後輩がいて「なんでそんなにミスしないの?」と聞いたら「自分より仕事出来ない人に注意されたくないからです」って返ってきた」というツイート。これだわ、私のメキシコでの仕事の流儀。ただミスしないと目標を立てるよりこの修飾語の心意気は私の背中を押すのに丁度良いなと。それでもミスはしてしまいますが、この流儀のおかげで少ないはず…適当な性格の私の割には。
昔はその業界で名の知れた人になりたかったような気もしますが、私よりコミュニケーションおばけが沢山いて私の小さな鼻はもっと小さくなりながらも一生懸命働いてきました。三十路でもがいて四十路に毎日こそが人生の走馬灯だと。この感覚って誰かに話をしても面白くない気がしていました。ただの平和ボケとも言われ兼ねない、まだ情熱の火を灯している友人に言ったら「変わったね…」なんて言われてしまうかもしれない、そんな恐怖心と猜疑心過多の私と答え合わせをしてくれるのが読書とラジオです。
最近読んだ本を紹介します
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伊藤亜和著 『存在の耐えられない愛おしさ 』
令和のエッセイだなと思った一冊。私も山本文緒さん大好きです。生活の一コマそれぞれが尊い。面白いから作家なのですが、素人だってポエムを読んで何が悪い、自分の人生をドラマのように語って何が悪い。SNSには生活語り、人生語りが溢れている今、素人玄人関係なく好きなようにとことん語ってもらいたい、そんな風に思います。私はポエムは読みませんが短歌を詠めるようになりたいです。オススメの一冊です。
湯川規子著 『焼き芋とドーナツ』
https://spinear.com/original-podcasts/aji-na-fukuonsei/
どうしたらそんな言葉が出てくるの?と毎回感心して聞いている平野紗希子氏の『味な副音声』。彼女の感性も言葉も本当に努力の証だと思う。自分の言葉を持っている人には敵わない。そんな彼女のラジオにゲストにいらした湯澤規子氏の本。平野氏の本の感想の感動っぷりに期待膨らませ読みましたが、久しぶりの歴史社会本は全然頭に入ってこなくて、ドーナツという題名に引っ張られ終始サーターアンダギーのことを考えながら読了。もう一度読みます。
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永井玲衣著 『水中の哲学者たち』
人って考えを深めた先にボジティブになれるのでしょうか。私は自分と向き合うとネガティブになります。ネガティブの先にあるポジティブがあるのかも知れませんが、その作業の意味合いが分かりません。幾度となくした自己分析に他己分析ゆえの何社もの不採用通知。就職氷河期の傷は深いです。たまに向き合わなければと思うこともあるのですが、していません。そんな私でもそんなに堅苦しくなく、たまに今の自分とピッタリすることが書いてあって、ネガティブにならずに自分と答え合わせが出来た心地よい哲学本でした。
石牟礼道子著 『食べごしらえおままごと』
父の出身地・熊本天草の著者。日本がいかに自然と風土と共に郷土を想いながら暮らしていたのかが記している愛おしい一冊。ついつい懐古主義で昔は良かったと思う反動で未来を悲観してしまうけれども、世界は変わり続け人間世界も対応してきた歴史。とにかく20年後も食文化が愉しいものであって欲しい!
そんなこんなで最近読んだ本たちに感化され、私の日常の一コマをお伝えしました。